今回は、「姓名判断」の創始者の「熊崎健翁師」(クリック)を取り上げたいと思います。姓名判断は、現在では画数で
行うのが主流になっています。このやり方は熊崎健翁師(くまざきけんおう)という人物が創始したものです。
(林文嶺の提案で、鹿島神宮の文書を参考にしたといわれています。また、林文嶺の高弟の永杜鷹堂□
『運命の哲理』『姓名の真理』に師事したともいわれています)。この熊崎式姓名判断の特徴は、□□□
○漢字には全て霊力が宿ると考えて本字・旧字体・原義で画数を計算する(基準は中国の『康煕字典』)
○陰陽の組み合わせを基本とするので1文字の名前や苗字の場合には仮数を設定する。-----------
○天格・人格・地格・総格・外格の中で、「人格」を重視する。 などが特徴としてあげられます。--------
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という人物の手がけた改名の例としては、作曲の「山田耕筰(やまだこうさく)」(改名前は
「山田耕作」)、「本居(もとおり)長豫(ながよ)」(改名前は「本居長世」)があげられます。□□□□
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若いころの
熊崎健翁師は、学校の教員(社会科)や新聞記者をしていました。あるとき、占いを否定
しようと思って、データをあつめたところ、次々に占いがあたる結果が逆に証明されてしまい、
逆に占いの大家となってしまったのでした。そうして膨大なデータから「熊崎式姓名判断」という
ものが確立され、本場の中国や香港でも採用されています。意外と知られていませんが、熊崎健翁師
は他に「熊崎式速記術」も開発しました。 昭和の初期に発売された
熊崎健翁師の
『姓名の神秘』
(紀元書房)は名著で、現在でも入手可能です。この本は、姓名判断を学ぶ上では欠かすことのでき
ない基本図書となっています。 他に熊崎健翁師には『易占の神秘』(紀元書房・加藤(かとう)大岳
(だいがく)校訂)という著書もあります(高島呑象の影響も受けていたようです)。
細かい運命周期や目の前のことは、「易」を使うことで解決していたようです。
この本には歴史上の人物もでてきて、面白い本です。晩年、熊崎健翁師は宗教法人を取得して、
姓名判断を宗教的な活動にしてしまったり、弟子にも裏切られたりして少し晩節を汚した感じもします。
しかし、
熊崎健翁師の業績は消えることはありません。---------------------------------------